困っている人々2。

先日、銀行に用があって自転車で出かけたんです。

銀行前の交差点で信号待ちをしていたら

手押し車を押したおじいさんが

ちょうど地下鉄の駅の階段を登ってきた中年のサラリーマンに

なにか話しかけました。

 

サラリーマンの方は頭に手をやりつつ

通りを左右に見比べては、うーん??となってるので

これはもしや!

と思って

「どちらへ行かれるんですか?」

と声をかけましたら、

その方が答えるのには

おじいさんは大阪駅へ行くバス停を探してるとのこと。

「ああ、それならこっちです!このまま先へ行くより、こちらのバス停が近いです」

と教えてあげました。

サラリーマンの方も

「そーやな。こっちが近いな。

 おじいさん。逆来てるわ。戻らなあかんわ」

ということで

おじいさんはまた手押し車を押しながら

渡って来た横断歩道に向かって歩き出しました。

 

その後ろ姿を見送りながら

大丈夫かなぁ?

この炎天下の中、また分からなくて右往左往しないかなァ・・。

一緒について行ったほうがいいかな・・・。

どうしよう・・・

と迷いましたが

そこで私の方の信号が青になったので

私はマッハで横断歩道を渡り、

ぴゅっと銀行に入って

ササッと通帳記入を済ませて

どうか追いつきますように・・・と

まるでコの字を書くみたいに

交差点の横断歩道を渡っておじいさんを探したら

おじいさんは、やっとこ横断歩道を渡りきったとこでした。間に合った!

 

私は、ゆっくりゆっくり歩いてくるおじいさんを待ち伏せて

「おじさーん。大阪駅に行くバス停、あれですー」

と声かけました。

あーよかったよかった。任務完了。

でもですね。

声かけられて目をパチクリさせてたおじいさん。

数分前に絡んでいった私の顔を覚えていてくれてたのならいいんですけど

もし、横断歩道を渡ってる間に

すっかり私のことを忘れていたとしたら

随分びっくりさせてしまっただろうなぁと

あとから思いました。